Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」の大阪プレビューデー

“黄金の精神”、“漆黒の意志”を
個人ミッションのキーフレーズに入れるほど
ジョジョからの影響は大きい。

小学生の頃から愛読して強い影響を受けているので、
自分のルーツのひとつであることは間違いない。

そのジョジョの30周年の集大成を記念しての原画展が
開催されたので、応募し当選したので
プレビューデーに参加してきた。

なんとか早起きして、
プレビューデーの開場時間である
10時に行ったのになかなかの行列で
中に入れたのは11時。。

いろんな学びや気づきがあったけども、
言葉にできないほどの感動があったのは、
今回の展示会のために描かれた大型原画。

圧倒されるエネルギー空間で、
魂が震えた。

目指したのは、観客とキャラクターの融合

というコンセプトにあるように、

「ファンタジー(漫画の世界)とリアリティ(読者の世界)の境界線を無くせるんじゃないのか?」

という問題提起からのチャレンジだったようで。

さらに、大型原画の構想にあたって
こんなことをインタビューで言っている、、、

展示会に展示する絵ということで最初に思いついたのがレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』でした。キリストと12人の弟子を描いた絵画ですが、そこから「12」という数字が浮かんだ部分もありますし、自分の中で「12」は例えば12新法であったり、倍数が1日の12時間出会ったりすることから永遠にも繋がるような「繰り返していく数字」、そして12使途や12神という言葉もあって「演技のいい数字」というイメージがあります。ですので大型原画も「12枚組で、12人のキャラクターと12体のスタンドで・・・」と「12」にこだわりました。それと『最後の晩餐』は裏切り者のユダのイメージも強いので、そこから今回の大型原画のテーマである「裏切り者は常にいる」も浮かびました。ですから、大型原画ではキャラクターに意味深な表情をさせつつ「仲間なんだけど、仲間じゃないかも」「裏切り者がいるかも」といったドラマ性も盛り込んでいます。また、ポージングも各キャラクター達の深い意味を考えつつ、ひとりひとりが記憶と印象に残るようにして描いています。

荒木飛呂彦インタビューより

このように、コンセプトメイキングからの構想、
全体の設計やディテール、深いインサイト。

当たり前だけど、やっぱりそれなりの深度とメンタリティを持って
作品を生み出しているから、これだけ世界中の多くの人を魅了し、
30年も愛されるんだな、という事が大きな気づきだった。

仕事柄、いろんなレビューをする事が多いが、
一目でどれだけの準備をしてきたか、
どこまでのリサーチをしているのか、
どういったメンタリティで臨んでいるのかがよくわかる。

僕はこういう立場にもあるので、
分析したり、言語化してみたりするけど、
うまく言語化できないだけで
誰でも感じているのだと思う。

アプリオリで美しいものがわかるように、
どんな人でも生まれながらに備わっている。

ということは、作り手としては
それなりに高いハードルを自分に課して
発信していく事がより求められてくると
個人的には思う。

ブログやメルマガ、YouTubeなどのSNS。

誰にでも簡単に情報発信できるようになった。

簡単にできるようになったからこそ、
なんでもいいからとりあえずやってみれば
という風潮もあるが、僕は感心はしない。

ネットは死のメディアと定義した事もあるが、
残っていくし、プラスにもマイナスにも作用が働くからだ。

とりあえずやってみる前に、
メディアの設計をしっかりやることが大切だと思う。
(ただし完璧主義に陥ってはいけない。隙間のある不完全さに人は魅了されるからだ)

毎日書いてるのに全然反応ない、、、
毎日動いてるのに結果が伴わない、、、
毎日アプローチしてるのにレスポンスがない、、、

それは全体の設計も指針もコンセプトも
テーマも全てないまま、ただてきとーに
やっているだけだからだ。

まずは大きな枠組みとルールを作り、
細部を詰めていく。

そして、その作業は自分の頭の中から
自然と降りてくるものではない。

やっぱりリサーチの差だ。

荒木飛呂彦はアリストテレス並みの
観察眼を持っている。

植物を観察していると、
螺旋状に上がっているのがわかる
みたいなことを言っていたり、
自ら現地に足を運びリアリティを
漫画に落とし込んだり、
映画の面白さを分析するノートを
40年以上つけていたりする。

ファンタジーであるために、
リアリティを追求する。
(岸辺露伴が理想の漫画家像だと公言しているし)

何か発信したり、作ったりするのであれば、
この姿勢の大切さは忘れてはいけないと
強く思った。

岸辺露伴を見習って、
まずは現場に足を運ぼう。

では、今日はこの辺で。

また。

島田晋輔

PS)

ジョジョの原画展の様子を少し
LINE@のタイムラインに更新している。

良かったら観に来てね。

こちらから。

PPS)

では、今日はせっかくなので、
アニメジョジョのテーマソングを、、、



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