Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

「未来のミライ」を観て「家族」と「命」について考える

リクエストがあり
土日は両方ともミッドランドで
映画鑑賞。

土曜日はポケモンで、
日曜日は未来のミライ。

ポケモンは8割ぐらい夢の中だったので、
未来のミライについて。

ネタバレあります。

2018年夏、世界中すべての人にまったく新しい「家族」と「命」の物語をお届けします!

というメインメッセージ。

新しさは感じませんでしたが、
「家族」や「命」をテーマにしていて
よくある話だよなとは思いました。

公式サイトからストーリーを引用しましょう。

とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。

ある日、甘えん坊の“くんちゃん”に、生まれたばかりの妹がやってきます。
両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うばかり。
そんな時、“くんちゃん”はその庭で自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、
不思議な少女“ミライちゃん”と出会います。

“ミライちゃん”に導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つ“くんちゃん”。
それは、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした。

待ち受ける見たこともない世界。
むかし王子だったと名乗る謎の男。
幼い頃の母との不思議な体験。
父の面影を宿す青年との出会い。

そして、初めて知る「家族の愛」の形。

さまざまな冒険を経て、ささやかな成長を遂げていく“くんちゃん”。
果たして、“くんちゃん”が最後にたどり着いた場所とは? 
“ミライちゃん”がやってきた本当の理由とは―

未来のミライ公式サイトより

『時をかける少女』『サマーウォーズ』
『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』を手がけた
細田守監督の最新作ですね。

メッセージにあるように、
「家族」と「命」がテーマです。

主人公である甘えん坊の長男くんちゃん。

妹の未来ちゃんが誕生したことによって
独占できなくなった両親の愛情に
嫉妬していくというものですね。

お前が来るまでオレが独占していた
なんて愛犬のユッコに言われていましたが、
よくある話です。

夫婦で二人暮らししていたときに
ペットとして犬を飼う。

2人と一匹の生活になって
愛情は愛犬に注がれますが、
そこに子どもが家族としてやってくる。

犬も犬で大切ですが、
そりゃ自然と新しい家族に
愛情は移っていきます。

赤ちゃんは
手がかかりますし、
余計ですね。

こうして両親を独占状態の長男長女は
世界は全て自分のもの
みたいに思うわけですが、これもよくある話ですよね。

ここで2人目の誕生によって
独占できなくなって嫉妬していく。

ペットの犬にも自分も同じようだった
と言われたりします。

くんちゃんは両親を独占できなくなって
妹の未来ちゃんにイタズラなんかをしたりしますが
あー、あるよねわかるわかるというエピソードで。

僕も長男なので、小さい頃どうだったかなー
なんて思いましたが、5つ下の弟誕生の時は
わりと可愛がっていたように思うけど、
実際どうだろうな、
今度聞いてみようと思います。

まあ、そんなこんなで
くんちゃん。

ダダをこねまくります(笑)

ファンタジーも織り混ざって
不思議体験をして、
過去や未来を行き来していきます。

未来からやってきた大きなミライちゃんと
会ったり、子ども時代のお母さんと遊んだり、
ひいおじいちゃんの若い頃に会いに行ったり。

独占していた両親の愛情から
家族の一員としてお兄ちゃんとして
成長していくっていうストーリーですかね。

命に関してはですね、
過去のおじいちゃんおばあちゃんのエピソードなどから
あそこでもしああしてなければ、
私たちは生まれてなかった
みたいな話です。

これもよくある話ですね。

あの時の、あの偶然によって
生命が誕生する。

自分がいて、家族がいて、
もし、あそこでほんの少しズレていたら、、、

自分は、兄弟は、家族は、存在していなかったかも

というのは誰しもが一度くらい
考えたことあるのではないでしょうか。

生命の奇跡ではないですけど、
存在自体、偶然だというのは
いろんな分野で言われていることですし。

僕が気になったのはメインメッセージより、
サブメッセージやサブのエピソードなど。

例えば、お母さんが

「くんちゃんは私の宝物」

と言って寝ているくんちゃんに
キスをするシーンがありますが、

「そのセリフは私の」

と、近くにいたおばあちゃんに言われます。

つまり、お母さんのお母さんですね。

幼少期にお母さんが実の母親からかけられた言葉を
自分が母親となってかけている。

他にも、おもちゃを散らかしてお母さんから
怒られるシーン。

くんちゃんは過去にタイムスリップし、
幼少期のお母さんと遊びます。

おもちゃなどをひっくり返して
部屋中、めちゃめちゃして。

帰ってきたおばあちゃん、
つまり、お母さんのお母さんに
怒られるわけですが、
幼少期に怒られたことを
自分が母親となって
同じことを子供にしているわけです。

この連鎖にゾッとしました。

僕らは無意識にですが、
こういうことがよくあります。

今の自分の考え、発言、行動は
自分で決めたものと思いがちですが、
実は幼少期の体験にあったりするものです。

エベンペーガンのこんな話があります。

クリスマスの夜、
奥さんがターキーを焼いていました。

ターキーの両はしを切り落として、
オーブンに入れて焼きます。

不思議に思ったエベンは
奥さんになぜ両はしを切り落とすのかを
聞いてみると、、、

「お母さんにそう教わったからよ」

と。

隣の部屋にいる奥さんのお母さん、
つまりおばあちゃんですね。

そのおばあちゃんのところに行って
エベンは聞きます。

「おばあさん、なんでターキーの両はしを切り落として焼くのですか?」

すると、おばあちゃんはこう答えます。

「さあ、母にそう教わったからよ」

不思議に思ったエベンは、
隣の部屋で寝てるひいおばあちゃんのところへ行って
尋ねます。

「ひいおばあさん、なんでターキーの両はしを切り落として焼くのですか?」

すると、ひいおばあちゃんはこう答えます。

「昔は貧しくて、オーブンが小さくてターキーが入らなかったからよ」

と。

小さいオーブンにターキーが入らないから
両はしを切り落としていたのだけど、
両はしを切り落とすということだけ伝わっていって
しまっている。

エベンの奥さんは理由を知らずに、
無自覚に娘にも同じように教えるでしょう。

ターキーは両はしを切り落として
オーブンで焼くものだって。

これはエベンのエピソードですが、
この映画でも見事で描かれていました。

僕らは良くも悪くも幼少期のストーリーに
支配されているのです。

そして、無自覚に同じように振る舞い、
子どもたちに伝えていく。

良いことも悪いことも。

あれだけ嫌っていた親に
最近似てきていて〜
みたいな話をよく聞きますが、
それだけ大きな体験として残っているのでしょうね。

なにより、僕らは無自覚だということ。

ほとんどの人が気づきもしないし、
疑問にも思わないでしょう。

気づくのは、教科書に書いてあることを疑問に思う
進撃の巨人のエルヴィン団長のような
一部の人たちだけだと思います。

ちなみに、目が悪くなるっていうのも、
遺伝はほとんどないと言われています。

ほとんどの大きな原因が

目の悪い親の習慣をインストールしているから

という話があります。

悪くなる習慣を同じようにインストールしているから
同じように目が悪くなるっていうことですね。

先ほどの話と一緒です。

もうひとつサブエピソードとして
興味深かったのは、
終盤のホラーシーン。

ブラック新幹線に乗せられて
ひとりぽっちのところへ連れて行かれてしまう
というものですが、乗車拒否するためには
自分自身を証明しないといけないというものでした。

これは「21世紀の帝王学」のワークでも行った
自己証明と一緒ですね。

映画では、自分を証明する家族。

自分を迎えにきてくれる家族が
自分の証明となっていますが、
実は本当の自分の証明にはなりません。
(映画の主題と異なるので、深掘りしなかったのでしょうが)

例えば、僕で言えば、

ひふみやいたるの父親が自分

という証明は成り立たないのです。

この世界中で唯一の父親かと思いますが、
その場合は、ひふみといたるが誰なんだ
ということを証明しなくてはならないからです。

このように自分を証明することって
他者を通じても難しく、
というか不可能というのが
今のアカデミック業界での結論ですね。

話がそれました。

「未来のミライ」を観て、
「命」や「家族」について考えたのは、
やはり思考についてです。

思考せずに無自覚に受け継いていってしまうと
良い面だけでなく悪い面も受け継いで
広めてしまうな、と。

無自覚に、というのが怖いところですね。

だからこそ「命」や「家族」を再定義して
もう一度「なぜ」から始める。

そういうものだから、とか
そう言われたから、とか
そう教わったから、ではなくて
「なぜ」そうなのか。

そこから新しい家族のあり方が
スタートするのではないかな
と僕は映画を通して感じました。

別れ際に号泣していたのが
この映画の影響なのか
考えさせられましたね。

では、この辺で。

いやー、映画って本当にいいものですね。

さよなら、さよなら、さよなら!

島田晋輔

PS)

では、テーマソングをどうぞ、、、



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