Walk on the Wild Side

ナポリの職人から学ぶ仕事術

IMG_0168レモンチェロを飲んだあと、
エスプレッソに砂糖を2杯入れる。

ゆっくりとスプーンをかき混ぜながら、
コスタンティーノはこう言った。

「長く継続して続けることが仕事をする上で、大切なことだ」

と。


コスタンティーノは移動型のサルトリアを
体現しているイタリアーノ。

簡単に言えば店舗を持たない「出張仕立て」をやっている。
(彼はフィッターで職人はナポリに滞在している)

出張仕立てというスタイルは、
オーダメイドの原点回帰と言えると思う
(し、時代にマッチしている)。

年に4回ほど来日するので、
その際、スーツやシャツ、タイなどを
僕もオーダーするようになった。

ありがたいことに、
受注会のあとに食事に連れてってくれて、
いろんな話をいつも聞かせてくれる。

昨日も、、、

「長く継続して続けることが仕事をする上で、大切なことだ」

と六本木の老舗のイタリアンレストランで
話してくれた。


コスタがロシアに出張仕立てに行った時の話だ。

お金を払うので、
スーツを100着オーダーしたいと言う
新規のお客さんがいた。
(かなりの大富豪だね)

でも、コスタンティーノは断った。

必ず2着ずつしか受けない、と。

100着のスーツをつくれる、つくれないという話ではなくて、
ビジネスのあり方としてもリスキーだから。

その人が100着オーダーしてくれたからと言って、
来年もオーダーしてくれるとは限らない。

限られたお客さんに依存するのは危険だと
コスタは語る。

特に新規のお客さんだと
細かい仕様や好みなどがわからない。
(そして人間性も)

だからこそ、いきなり大きな取引をするのではなく、
小さな取引をするルールメイキングをしているのだ。

そのルールには、仕事に対する美学がある。


コスタは15年前のお客さんであっても、
必ず仮縫いは欠かさないという。

仮縫いという工程を無くしたほうが、
時間や労力、お金といったコストが
ずいぶん下げられる。

でも、絶対にこの工程はなくさない。

モノづくりへのこだわり、
お客さんにより良いものを提供したい
というのが第一義的だけど、
ビジネスの側面から考えても、
ここをショートカットしてはいけない、と。

一回で100着もオーダーが入ったら、
売上は大きいし、もちろん(短期的な)お金は入ってくる。

でも、それが1年後、2年後、3年後も保証されているか、
というとそうではないとコスタは考えるのだ。

要するに、ひとつに依存するのは危険だということ。


今回の受注会で、
以前オーダーしたベルトが上がってきたのだけど、
革が違うということがあった。

でも、僕は

「12月でもいいですよ」

と言ったけども、
10月の納品のものを12月でもいいとなるのは、
コスタと僕のリレーションシップがあるからで、
それを許さないお客さんも世界中に多い、と。

つまり、コスタが意識しているのは、、、

顧客とのリレーションシップ

ということだ。

価値観や考え方のあう友人や仲間のような
人たちに提供していく


という方向性だ。

「顧客とのリレーションシップ」が彼の事業のコアドライバーに
なるのだろうけど、メルマガやブログ、FBなどをやっているわけではない。

新規のお客さんを集めるために、広告も打っていない。

もちろん、テレビや雑誌にも露出していない。
(雑誌の特集などに掲載されたことはあるらしいけど)

小さな気づかいや先回りした親切、
そして、VIPなお客さんへのおもてなしを徹底している。

クリスマスの時期は豪華なパーティーを開いてくれるし、
プレゼントをくれたりもする。

次男のいたるが生まれたときは、
出産祝いをくれたほどだ。

本当に、家族や友人のように接してくれる。

オーダーしてあがってくるスーツやシャツなどが
素晴らしいのはもちろんのことなんだけど、
彼の仕事のあり方、スタイルといったことから
学ぶことは非常に多い。

勘のいい人ならわかったと思うけど、
まさにコミュニティビジネス。

そして、コミュニティの形成と維持、繁栄の要素を
見事に満たしている。

僕らみたいにワイルドサイドを歩く人間にとっては、
彼らのような職人の仕事、スタイルにもっと触れるといいと思う。

そこには、ビジネス書には書いていない
たくさんの学びが落ちているから。

それでは、また明日。


島田晋輔

PS)

今日の一曲は、、、

奥さんから送られてきたこのライブ動画で!





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  • Slow Man

    継続する仕事が、コミュニティを生む秘訣なのかもしれませんね。

    • 逆だと思いますよ。

      コミュニティを生み、維持していったら、、、

      仕事としても継続されていく

      ということだと僕は思います。

  • 佐久間

    「価値観や考え方のあう友人や仲間のような人たちに提供していく」

    まさしくそうですね。
    この過程ですが、いろいろなお客さんに出会って言ったら、結果的にそういったお客さんが残っていた。という感じなんでしょうかね。

    • 本当にそう思います。


      仲間探し、仲間と成長し、ゴールへ向かう旅、、、みたく考えるとわかりやすいですね。

      • 佐久間

        「仲間探し、仲間と成長し、ゴールへ向かう旅、、」この表現いいですね!^^

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