From:秋山大介
「えっ、なんで5000万円が1億円になるんですか!?」
私は、思わず大きな声で言ってしまいました(汗)
だって、おかしいじゃないですか・・・
1万円が2万円になったり、
5万円が10万円になったり、
10万円が20万円になったり、、、
それは、私の中でも日常茶飯事です。
これ、何の話かと言うと、
建設業界の見積もりの話です。
これまで、私は建設関係の仕事をしていると言いながら、
あまり、その話には触れてきませんでした。
せっかく、よい話が出たので、
今回は、建設業の見積もりの謎についてお話しましょう(笑)
それで、、、
この5000万円が1億円になった話ですが、
当然のことながら、実話です。
ちょうど、昨日私は父が生前お世話になった方と、
食事をしていました。
父がお世話になったといっても、
その方とは、家族ぐるみの付き合いでしたので、
私もその方を小学生のときから知っています。
ですので、周囲が思うよりも
非常に親しくさせていただいている間柄です。
また、その方は日本を代表する大手ゼネコンで
数々の実績をあげてきたということもあり、
私は食事にいくたびに、色々と話を伺っています。
そんな中、偶然出た話が。。。
当初の5000万円の見積もりが「1億円」になったということでした。
これは聞く人が聞けば、、、
「あ~、あの業界ならやりかねない・・・」
と思うかもしれません。
正直、私もそう思いました。
それこそ、よくあるパターンが
値引きされることを前提に、多少高く見積もっておいたら、
それがそのまま通ってしまったときなどが、まさにそのパターンでしょう。
とはいえ、、、
「2倍」に見積もることなんて絶対にありません。
では、なぜ5000万円の見積もりが「2倍」の1億円になったのでしょうか?
ちなみに、補足でお伝えしておくと、
決して、見積もりの各項目の単価を2倍にしたからではありません。
当然ですが、相手もバカではありません。
企業の専門部署が相手ですので、
各項目を2倍にしたら、すぐに見破られます。
だから、そういった方法ではありません。
さ~、もしあなたが同じ立場であれば、
どうやって、5000万円の見積もりを「2倍」の1億円にするでしょうか?
そうそう、もう一つ補足しておくと、
1万円を2万円や、5万円を10万円にするのはカンタンです。
しかも、これは相手の方にも
カンタンに正当性が伝わります。
これは、材料の質を上げれば、
自ずとそうなります。
ですが、今回の5000万円が1億円は、
それではできる幅ではありません。
だから、こういった方法でもないのです。
さて、いったいどのような方法を使えば、
この5000万円の見積もりを「2倍」の1億円にすることができるのでしょうか?
答えは出ましたか?
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では、答えを言いましょう。
私が、「なぜ、5000万円が1億円になったのですか?」と
質問したところ、こう答えが返ってきました。
「カンタンだろ。
相手にそれだけのメリット(価値)があればいいだけなんだから。
ただ、それだけだ。」
と。
ま~、言われてみれば納得です。
でも、どうやって、その価値を生み出すのかが問題ですよね。
だから、その点についても、私は聞きました。
すると、こんな答えが・・・
「信頼関係だよ。こっちは建築のプロ。
だから、その見積もりを出す前までに、まずプロとして信頼してもらう。
信頼してもらえれば、こっちの提案に価値を感じてもらえる。
そして、その価値に相手にとってのメリットもあれば、相手は受け入れてくれる。
ただ、それだけだよ。」
と。
でも、これって、非常に難しいことですよね。
だから、続けてこう聞いてしまいました。
「それって、誰でもできることなんですか?」と。
すると、、、
「いや、できないかもな…。特に今の人材だと。。。」
ということは、冷静に見れば、
この話は属人的なものかもしれません。
ですが、一方で、いわゆる営業マン教育などでおこなっていることが、
ものの見事に実践されているとも考えられます。
○信頼関係を築く
↓
○相手にとって価値のある提案をする
この2ステップが見事に実践されています。
しかも、ここが5000万円が1億円になったミソのようなのですが、
「相手(発注主)が気が付かない問題を明らかにし、
その問題を解決する建築物を、先回りして提案する」
ことをしていたとのことでした。
素晴らしい・・・
それしか、私は言えませんでした。
だから、この5000万円の見積もりが1億円になったというのは、
その方が、先方のニーズや将来像をしっかりと聞き取り、
当初の提案では、それが実現できないということを気づかせ、
金額は2倍になるが、実現することをしっかりと伝えたからなのでした。
しかも、、、
しっかりと、もし5000万円で作った場合と1億円で作った場合を比較して、
5000万円の場合は、その後こういう不具合が出て、結局ここの改修の必要が出て
だから、その分費用がかさみ・・・
と、5000万円を選択した場合のデメリットも明確にしていたようです。
ただし、ここで重要なのは、
「そもそも、それが本当なのか?」
ということです。
そうなると、それを裏付けるのは
「発言者への信頼度」
しかありません。
だから、その方は「建築のプロとしての信頼度」をしっかり高め、
自分が話すことの正当性が伝わるようにしていたようです。
不思議ですが、ほんと、人間は、
最後は理屈ではなく、感情で決定しますからね。
まさに、その流れを見た、
見事な話でした。
とはいえ、、、
これって、頭では分かっていても
なかなかできることではないですよね。
ダン・ケネディなんかも、
プレゼンテーションのときに、絶対にこれを入れなければならないと分かっているのに、
それを落としてしまって、失敗したことがあると聞いています。
私自身も、そういう経験があります。
ただ、一方でしっかり成果を残す人は、
こういったことを丁寧にやっていますよね。
だから、最近久々にステップメールを作成しているのですが、
今回の話のような基本に返り、それを崩さないように進めています。
ちょっと、ありきたりの話でつまらなかったかもしれませんが(汗)
とはいえ、重要な話を聞いたので、
お伝えさせていただきました。
いや~、でもほんと、5000万円が2倍の1億円って、見事ですよね~。
ー秋山大介
PS)
「今日の一冊」は、こちら、、、
確か9月頃に知った本ですが、これスゴイです。
あ~、そうそう、この質問してた!という質問リストが手に入ります。
PPS)
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経営管理修士(MBA)を取得しておきながら「倒産寸前からV字回復を経験」した経営コンサルタント。倒産させたら「経営管理修士(MBA)はしょせん実践では使えない…」と言われてしまうと思い、その知識を使いつつ地べたを這いつくばる戦略でV字回復させる。得意分野は「人材育成」「マーケティング」。 現在は、これまでの経験を活かし、家業の会社を経営しながら、コンサルタントとして活動中。顧問先からは、経営者の視点での人材育成やマーケティングのコンサルティング手法に定評がある。
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