Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

行き方知れず、生き方知れず

From:島田晋輔

血は繋がっていないと
家族ではない!?

いえ、血の繋がりだけが
家族ではないと僕は思います。

もっと言えば、
人に限らず動物も同じ様な家族だと。

飼っている犬にあげる
ドッグフードを
かじってるところを見られて
驚かれたことがあるのですが、、、

「自分が口にできないものを
食べさせる方が抵抗ない?」

と話したことあります。

介護職員の頃、
利用者さんに提供している
食事を頂くことがありました。

いわゆる検食ってやつですね。

簡単なチェックするだけで
十分なのでしょうが、
同じものを一緒になって食べることも
意義深いことと思います。

相手と同じことをするって
大切なことではないでしょうか。

想像だけでは
分からないこともありますからね。

岸辺露伴先生の提唱する
リアリティです。

僕らはバーチャルとリアルの
2つの世界に生きているからこそ、
両方のバランスが大切なように思います。

さて、今日は
「人魚が眠る家」と「旅猫リポート」と続いて
「ROUTE END」を取り上げます。

連載中のマンガで
続きを楽しみにしているものを
3つ上げるとしたら、、、

進撃の巨人、ヒストリエ、
それにルートエンドです。

楽しみにしているたくさんの連載漫画がありますが、
この3つを最も楽しみにしています。

ルートエンドは若手作家の初連載なのですが、
テイストは違うとはいえ、
進撃の巨人、ヒストリエと同じレイヤーの作品だと
僕は位置付けています。

世間にはそこまで
認知されていない漫画かもしれませんが、
一般大衆にも人気が出そうな作品かと思います。

コアなマンガファンからも絶大に支持され、
アニメ化、ドラマ化、実写化、映画化されても
おかしくないと思います。

と言うか、実現するでしょう。

単純な好みの話ではなく、
作品としてものすごくクオリティ高いので、
おススメしています。

ただ、ヘビーなテーマではありますので、

面白いけど、読み進めるのが辛い、、、
毎週楽しみにしてるけど、涙が止まらない、、
繊細な感情描写がリアルすぎて、きつい、、、

みたいなコメントを見かけます。

概要を引用しますと、、、

人の死が日常的となる職業、“特殊清掃業”を生業とする青年・春野。彼が近隣で続発する連続猟奇殺人事件、「END事件」に足を踏み入れて…。生と死の在り方を問うサイコ・サスペンス開幕!!

とあります。

猟奇殺人のサイコサスペンスもの?
になるのかもしれませんが、
読み進めていくとどのジャンルにカテゴライズ
されるのか難しい作品だと思います。

手塚治虫の匂いも感じますし、
社会派の作品とも言えますね。

「人魚が眠る家」と「旅猫リポート」で
何か感じた人なら、同様にハッとさせられると思います。

と言うか3つ全て見ると
それぞれの感想が違ってくるように
思いますので、オススメの組み合わせです。

僕も何度か、読みながらうーん、、、と
唸りました。

こんなセリフがあるのですが
どう思いますか?

「自殺より殺された方が残された人は哀しくないでしょう?」

母親の首吊り自殺場面を幼少期に遭遇したトラウマからか
自分で命を絶つ“自殺”が禁忌となるわけです。

母親の遺書も読んでしまって、、、

自分は母親の生きる理由になれなかった

製造元からのダイレクトな否定は
子ども心を深くえぐったのでしょう。

母親が自殺した年齢に妻の年齢が近づいていく、
母親が自殺したときの自分の年齢に子供の年齢が近づいていく、、、

ここに不安が募ります。

自殺者を許せない。

ガンを苦に自殺されるなら、
そのままガンで死んで欲しい。

自分の子供が母親の自殺に直面するくらいなら
事故死して欲しいといった描写もあります。

ゴッホが誰かに耳を切り落とされる
という恐怖心から
自分の耳を切り落としてしまった
と言う話を思い出しますね。

他殺なら犯人を恨めるけど、
自殺ならその気持ちを
どこに持っていけばいいのか。

他殺なら人のせいにできる。

自殺なら自分のせいかもしれない。

僕たちは他人のせいにすることで
どれだけ精神を安定させているのでしょうか。

死にたがっている人なんていない。

死ぬしかない
と追い詰められた人しかいない。

遺族感情も繊細に描かれていて、
読むのが辛い人も多いと思います。

自殺を考えたことある人や、
自殺遺族、親しい人たちの死を経験した人には
相当響く作品かと思います。

事件やニュースがあると
僕らは犯人をとんでもない悪魔だと
決めつけてしまいがちです。

ネットで寄ってたかって
悪を叩くこともありますよね。

これはハンナアーレントとリーガルハイの記事でも
取り上げた「悪の凡庸さ」です。

アーレントが傍聴した
ナチスドイツのアイヒマンは
こんな事も言っています、、、

「一人の死は悲劇だが、百万人の死は統計に過ぎない」

イデオロギーによる虐殺は
こうやって起こるのです。

アーレントやリーガルハイ記事は
こちらです、、、

*ハンナアーレントとリーガルハイ

本当の悪魔は膨れ上がった民意だよ
と言うセリフが心に刺さりますね。

僕らは誰でもいつでもアイヒマンになり得る。

そんなことを再確認させられる
作品でもあると思います。

「人魚の家」でも描かれていましたが、
それぞれの立場、それぞれの信じているもの、
正義がある。

絶対的な悪なんて存在しないのです。

どんな殺人鬼であっても。

何が正しくて、何が悪いのか。

どんな人生が幸せで、
どんな人生が不幸せなのか。

自分が決められるのか。

周りが決めるのか。

そんなことも考えさせられます。

「人魚の家」と「旅猫リポート」。

それに「ROUTE END」をミックスさせて、
考えてみる価値のあるテーマかと思います。

ぜひ2018年の終わりに。

鑑賞しましたら、
ぜひ感想を聞かせてくださいね。

では。

島田晋輔

PS)

では、「旅猫リポート」のテーマソングを歌っていたコトリンゴの曲で、、、

この記事を書いた人
島田晋輔
2013年、次男が誕生したことをきっかけに法人化(株式会社shinrish)。社会的には代表取締役社長だけど、大きなオフィスもないし、従業員もいないし、経営にもあまり関心がないので、「社長」というアイデンティティはあまりない。文章を書くことが多いけど、コピーライターというアイデンティティもあまりないし、相談に乗ることもあるけど、コンサルタントやカウンセラー、アドバイザーでもしっくりこない。。企画を練ることも、プロジェクトを立ち上げ、軌道に乗せることもあるけど、プランナーもプロモーターも、マーケッターもプロデューサーも、自分にはちょっとかっこよすぎる肩書きかなあ、なんてよく思う。というわけで、最近は職業「島田晋輔(しまだしんすけ)」と宣言中。


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