Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

二人の黒い医師

手塚治虫の有名な漫画
「ブラックジャック」には
二人の黒い医者が存在する。

ひとりは主人公ブラックジャック。

法外な金額を要求するモグリの
フリーランサーのドクターって感じだけど
その分、腕は確かっていうね。

次々と命を「救済」していく
ブラックジャックに対して
もう一人の黒い医師は
ドクターキリコ。

ブラックジャックのライバルであり、
死神の化身の異名をとる
ドクターキリコは「救済」ではなく
法律に触れない程度の
安楽死のアプローチをとる。

元軍医という経歴をもち、
戦場で満足に医療品もない中で
瀕死の重傷に苦しんでいる兵士たちを
安楽死させ感謝された経験から、
自分のスタイルを確立させていった。

ドクターキリコの信念は、、、

「治療の見込みのない患者は苦しませるよりも静かに息を引き取らせた方が良い」

というもの。

終末思想を感じさせるこれも立派な
ミッションステートメントだ。

誤解されがちだけど、
安易に「終わらせる」選択をしない。

ドクターキリコのストーリーが
紹介してあったので、引用しよう。

彼の安楽死はあくまで「生きようとする意志が既に無く、医学的にも手の施しようのない患者への救済行為」として行う最終手段であり、彼自身「治せる患者は治す」と作中ではっきり明言していることや、誤って安楽死薬を服用してしまった患者に対して、嫌味を垂れつつも人命救助に尽力しているなど、助かる見込みのある患者を興味本位で死へ追いやるようなことはしていない。また、安直な自殺も否定しており、軽々しく自殺したがる少年を追い返そうとしたこともある。

患者に生きる意志がなく、
医学的にも手の施しようがない患者への
彼なりの「救済行為」なのだ。

安直な自殺も否定しているあたり、
安楽死スタイルから誤解はされているだろうけど、
自分の信念は確立されているね。

例えば、僕らがコンサルテーションや
コーチングのセッションを行なっているときも
ブラックジャック的なアプローチだけでなく
ドクターキリコ的なアプローチも大切だと思う。

もうなんとかしないと資金繰りが厳しい、
このままだと倒産してしまう…

今、この問題を解決しないと破綻してしまう…

チームの危機、ここを乗り切らないと崩壊してしまう…

こういった緊急のSOSが届くことも
珍しくない。

それは大変だ!では、こうやって、、、

と目の前の火消しをすぐにやってしまいがちだけど
それは本当に本人のためになっているのか。

社会にとって有益なのか。

目の前の人とその周りを
幸せに導いているかは
立ち止まって考える必要がある。

もしかしたら火消しをせず
そのまま燃やし尽くして
終末を迎えた方が
幸せかもしれないからね。

あなたはどう思う?

島田晋輔

PS)

今日は今井先生のバースデー!

おめでとうございます。

ということでマイルスデイビスをどうぞ、、、



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