Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

智頭にタルマーリーがやってくる

ここ鳥取県の智頭町に
自家製天然酵母のパン屋さん
タルマーリーがやってくる。

恥ずかしい話、
タルマーリーの存在は知らなかったのだけど、
ある界隈ではカリスマ的な人気を誇るパン屋らしく
智頭に来るということは、
町にとって、地域にとって大きな意味を
持つことになりそうだ。

もともと千葉県のいすみ市ってとこで
開業して、この前まで岡山県で
お店をやっていたのだけど、
智頭町に引っ越してきた。

ぶっ飛んでいる、非常識と言われ
業界では有名なパン屋さんらしく、
「腐る経済」という本もだしている。

「あんまり売れてないんだよねー」

なんて言いつつ、2万部売れているのだから、
たいしたものだと思う。

韓国ではベストセラーになって
ツアーが組まれるほどになったのだとか。

タルマーリーを手がける渡邉格(わたなべいたる)さんは、
今では珍しい生粋のアーティスト気質の人。

この前、偶然、東京で飲む機会があったのだが、
もうパン屋さんのカテゴリ超えてしまってる
と思うような人だったし、実際に幅広い活動を
していた。

智頭でタルマーリーをリニュアールオープンするために、
保育園だった場所を改築してるのだけど、
格さんも大工さんたちに混じって、
工事をしている。

剥がした床がもったいないってことで、
その板を使って小屋をつくるのだとか。

良い水を求めて井戸を
掘っていたこともあるみたいだし、
ピザをつくるために石窯もつくるつもりだとか。

地産地消は以前から心がけていたし、
食材にこだわっているのは
もちろんのことだけど、
今度は場作りから自ら行っている
という徹底ぶりだ。

地域の集まりで講演があったときに
言っていたのだけど、

古のものを掘り起こして、
誰もがやっていない当たり前のものをつくる

というのがコンセプトらしい。

イースト菌だけでなく、
砂糖、卵、バターも使わないパン。

菌なしでどうやってパン作るんだ
って感じだけど、ビール酵母などを
使うらしい。

場をつくれば、良い菌が集まってくる。

なんて格さんは言っていたけど、
自然な環境、場作りをして
パンを生み出すという方法らしい。

やってること錬金術じゃないかって
思うけど、こうやって真理を探求する姿勢が
アルケミストだなって感じる。

イートインできるのはもちろんのこと、
ビールも販売するし、
ゲストハウスのように泊まれるようにも
なるらしい。

パンをつくるために
良い場をつくってるだけでなく、
人が集まるためにも場をつくっている。

以前、紹介した西粟倉の元湯もそうだけど、
こういう場を提供するっていう視点を
もっているひとは、時代の空気をキャッチしているし、
センスがいいと思う。

元湯が売っているのは、温泉でもないし、
タルマーリーが売っているのはパンではない。

ここに気付けるのかどうかが
大きなポイントだと思う。

格さんは、

労働生産性から環境効率性へ

なんて言っていたけど、
自然と循環していくために
誰も気づかない革命をしていくという。

この姿勢は、まさにピーターティールがいう
隠された真実の探求だし、起業家やアーティストに
求められているものだろう。

格さんは、隠された真実というキーワードは
使ってなかったけど、

日本全国にこれしか食べれないお客さんがいるから、
立地条件関係なくいろんなお客さんを呼べる。

なんて言っていた。

大衆に迎合するのではなく、
真理を淡々と探求する。

自分の思い描く良いものを追求する。

この姿勢こそが多くの人を
ひきつける魅力だと思う。

タルマーリーのオープンが楽しみだ。

島田晋輔

PS)

格さんが言っていて、
一番共感していたことは、、、

「材料そろえて願えば、パンができるっていう
 あーいうフワッとした考え嫌いなんだよね」

ってこと。

パン屋はパンが作品で名刺みたいなものだ。

願っていたって
自分の思い描いた作品はできっこない。

頭を働かせて手を動かせ、
足を動かせ!

というメッセージにものすごく共感した。
(実際にスタッフには相当厳しいらしい)

考えたってなにもでてこない。

どんなものでも、
身体を動かして、実際に手がけて
生まれてくるものだ。

こういった泥臭い姿勢に
一番共感した。

願っていたって、
考えていたって
何も生み出されない。

当たり前のことだけどね。

PPS)

奥さんの麻里子さんも
おもしろい人でFBにこんな投稿をしていた。

————————————

今朝、冷蔵庫の中に放置していたオニギリを発見。

タッパーの中ではカビ達が菌糸を伸ばして
モフーっと生えておった…。

「おおう…忘れてた。すごいカビ…。」

と言うと、すかさずイタルが、

「お、見せて見せて。」

とそのタッパーをうばい、
自分の鼻に思いっきり近づけて言う。

「おおー、いい匂いだ。
 冷蔵庫の中でこれだけの菌がつくんだから凄いなあ。
 あ、でもいろんな菌がついちゃってるな、
 コレはいまいちなんだよな…。
 この下の方の緑の麹はとっておこうかな?
 いや、やめとくか。お、モコも匂い嗅いでみ!」

と、モコにタッパーを渡す父…。

ところで先日、お漬物を切っていたら、モコが言った。

「なんか、父さんが酒種に失敗したときの臭いがする…。」

すかさずイタルも言う。

「なあ、そうそう、父さんもそう思った。これは肥料かな?
 自然栽培の野菜だったらもっといい匂いがするはずなんだけどなあ。」

まだパンもビールも作ってないけど、
タルマーリー父子は今日も菌と共に生きています。

————————————

こんなタルマーリーのホームページはこちら

格さん、麻里子さんのお子さん?

もちろん森の幼稚園関係、、、
サドベリースクールに通っているよ。

PPPS)

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PPPPS)

今日の一曲はこちら、、、



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コメント

    • Slow Man
    • 2015年 5月 18日

    耳が痛い、というか、目が痛い
    話でした。

    泥臭く行動する。

    まだまだ出来てませんね。

    理由を考える、原因を考える前に
    目の前の人にアクションしろ。

    ということですね。


    場を作るために自分が作れるパンを
    利用している、という感じでしょうか?

    この辺の視点が持てるように
    していかないといけないですね。

    有難うございます。

    • 自分がつくれるパンを利用している
      というわけではないですね。

      あくまで、自分の作品の追求、、、
      パン作りが柱です。

      その結果、場をつくることになっている
      ということです。

      もっと言えば、自分の真理探究が
      多くの人を惹きつける場作りに
      最も最短である、という確信があるのでしょうね。

      100%コミットメントの状態だと思います。

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