Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

世界観とキャラの個性

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おまえが ゆうかんだったか?
それは おまえが
いちばん しっているだろう。

これはドラクエ3の中盤のダンジョン、
ちきゅうのへそでの冒険を終えたときに
神官から投げかけられる言葉。

パーティの仲間たちと離れ、
ひとりで冒険をしなくてはいけない
ダンジョン、ちきゅうのへそ。

ひとりで行かないといけない
という単純なルールに、
こういった神官のセリフが加わって
世界観が創られていく。

先日、ワイルドサイド部員たちと
ドラクエミュージアムに行って、
特に個人的に影響を受けたのは
最後の展示コーナー。

ここでは、ドラクエの開発資料が公開されていたのだけど、
ゲームのプレイヤーというよりも、クリエイターとして
考えさせられる点が多く、自分の創作意欲にも火がついた。

冒頭で紹介したセリフのように、
世界観を創るために、
細かな配慮をし、工夫をしている。

初期のドラクエなんかまだやれることが少なくて、
工夫をしながらつくらざるをえなかっただろうし。

たとえば、ドラクエ4のクリフトが
キングレオにザキを唱えるというシーン。

ザキというのは即死の呪文なので、
もちろんボスであるキングレオには効かない。

でも、仲間に対して「さくせん」で指示を与えると
仲間たちが自動的に行動する(AI)という
戦闘システムがベストな行動をしてくれるのだが、、、

ザキ(ザラキ)を効く・効かないは判断できないので、
クリフトはボス戦でも唱えまくる、、、
ということがあった。

でも、テクノロジーが進化していって
AIが賢くなっていった今、PS版のドラクエ4の
クリフトはボス戦でザキを唱えなくなったらしい。

これはこれでプレイヤーとしてはありがたく
合理的な行動だと思うのだが、
ドラクエのゲームデザイナーである
堀井雄二はそう思わない。

これはクリフトらしくない
と思って、AIがどう判断しても
一定の確率でザキを唱える
という修正を出したという。

合理的な判断をせずに、
世界観を壊さないように
整えていくこと、
ここに創り手の気概を感じた。

他にも、、、

「こっちが 助けてほしいときは
だれも 助けてくれないくせに
なぜ オレのやる事は
ジャマばかりする!」

といったドラクエ6のテリーのセリフ。

テリーとミレーユが実の姉弟で、
悲惨な過去を持つという設定だけど、
その悲惨な過去をどこまで書けばいいのか?
と堀井雄二は考えていて。

あまり具体的に書いてしまうと、
ドラクエとしては生々しすぎるし、
あまり書かないのも
そのときのテリーの思いも伝わらないし、
と、いろいろ悩んでセリフなどを設定していったらしい。

ブログに「食べ物の写真」を載せない方がいい理由。
でも、書いたけど距離感を含めて
どのように世界観をつくっていったら
いいかというのはバランスによる。

バランスを考えるときに、
コンセプトやメッセージに一貫性があるのかどうか、
世界観を崩さないように設計をしているのか、
こういった視点で見直していくと
より良いものが生まれると思う。

どんなビジネスでも参考になると思う。

たまにはビジネス書を読むのをやめて、
ドラクエミュージアムに足を運んでみると
新しい発見や気づきがあると思うよ。

では、今日はこのへんで。

島田晋輔

PS)

ではクリフトの話題を出したのでこちらを、、、



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