Walk on the Wild Side〜ワイルドサイドを歩こうよ〜

ビジネス界のマイルスデイビス

マイルスデイビス

 

 

 

 

 

「オレはビジネス界のマイルスだ」

そんなことをゼミの途中でも
言っていた。

1991年。

マイルスが亡くなる2ヶ月ちょっと前、
クインシージョーンズの呼びかけで、
最初で最後の「過去」のライブを行った
マイルスデイビス。

前線でNOを言い続け、常に時代を切り開いてきた
マイルスデイビスのように、過去のコンテンツ否定して
踏まえて乗り越えて、常に新しい取り組みにチャレンジする
ワイズマン。

「あんまり昔のコンテンツはやりたくないんだけどね」

と言いながらも、当時の自分と今の自分を
クロスオーバーさせ、僕らに高い次元で止揚する
ということを体現してくれた。

自己否定。

いいね!をもらっていたんじゃあ、
現状はなにも変わらない。

今の季節、雪が降っているからって
どこかの女王が歌うように、
ありのままで良いわけがない。

自分を否定して、進化した自分をうみだす。

まさにアウフヘーベンの先を
体現したリアルゼミであった。

なにせ、7年前のコンテンツを
今の視点で語るというものだからね。

新宿のいつもの会場、
フレンチレストランジェイズは、
ワイズマンの弟子、平川さんが手がけている。

平川さんは「婚活」という言葉を流行らせて流行語大賞をとった
経験もあるほどPRがうまい。

テレビや雑誌、ラジオにPRを仕掛けるのを
得意としているマーケッターである。
(平川さんにPRの手法を教えたのもワイズマン)

平川さんがオーナーを勤めるレストラン。

そのレストランのデッドスペース、
デッドタイムを活かして、
レストランをセミナー会場にしてしまおうという
セミナーレストランという事業。

これもワイズマン自身が創った事業だが、
自分が創ったビジネスのなかでゼミを行った。

カントを引き合いにだし、
7年前、、、2008年のレジュメを使って
コンテンツメイキングの本質について伝える
というコンセプトだった。

7年前のコンテンツと言っても、
全然ふるくなく、むしろ時代が追いついてきた感じ。

ワイズマンも自己評価していたが、
普遍性を持っていた
完成されたコンテンツであった。

完成されたコンテンツゆえに、
内容は濃く、ディープで聞き手のリテラシーに
左右される内容。

今すぐ使える考えや視点もたくさんあったし、
10年後も変わらないであろう原理原則もあった。

が、どこまで汲み取れるかは、
受け手の状況、スキルによる。

実際にビジネスをやっている
もしくは、ビジネス経験のある人ならば、
目からウロコが何枚も落ちたはずだ。

例えば、、、

prepaid-marketing
postpaid-marketing

という2つの仕組みを紹介していたが、
この視点をもっているマーケッター、起業家は
いないだろう(少なくとも僕は知らない)。

結果的にこのモデルになっていた
というケースはあるだろうが、
戦略的に組み立てている事業家はいない。

商品を売るのではなく「仕組み」を売るという視点。

時空間を疑って、それをズラすという
文字にすると簡単なことのように思えるが、
カラクリを知ってもほとんどが実践できないだろう。

なぜなら、長期的な視点がもてないから。

ワイズマン自身も言っていたが、
月末の支払い、来月の収入、3ヶ月後のビジネス、
半年後の事業のことばかり考えていて、
1年後、2年後を見据えていない。

だから、戦略的に企てることができない。

この「仕組み」を売るというのは、
1年後を見据えた打ち手なのだ。

なにより、ワイズマンの言葉に説得力があったのは、
実際にやっているからだ。

どこかで学んだノウハウやビジネス書にのっている法則を
横流しして紹介しているのではなく、
ワイズマンの実体験を踏まえて、過去、現在、未来を考察している。

格闘の跡がある。

血の匂いや汗の味を感じる。

そこに僕らは心動かされるのだろう。

ワイズマンは、実業と虚業の2つを持つことを推奨していたが、
これは僕らのようなワイルドサイドを生きる住人にとって
大切なテーマとなってくるだろう。

どっちが良い悪いではなく、どっちも持つことで
深みがでて、何倍ものパフォーマンスをうむという話。

実業というのは、実際の商品や店舗など実態があるもの。

虚業というのは、コンサルや相談など実態がないもの。

実業をベーシックとして持つことで、
虚業が成り立つ。

この視点で仕事をつくると理想とする経済的自由に
ずいぶん近づくだろう。

ワイズマンも私的していたことで、
前日の楠瀬さんの話で共通していることは、
「虚業」だけではビジネスはできないということ。

もっと具体的に言えば、
「コピーライティング」だけでは、
仕事ができない、起業家になれない
という厳しいけどリアルな現実をお二人とも
強く言っていた。

コピーライティングのスキル、
セールスライティングというのは、
ビジネスに必須だが、これだけでは成り立たない。

部分、パーツでしかないので、
全体の視点を持ちましょう、と。

楠瀬さんは、

コピーライティングとはルールである

と、定義していた。

いくらルールブックを読み込んでいたって、
サッカーはうまくならない、
チームも強くならない。

だから、実際にフィールドにでようよ、
と言っていた。

勉強するのもいいけど、
ルールを学ぶ時期は終わったんじゃない?
と。

ワイズマンは言った。

「雨が降ったら《雨が降った》と書けばいい」

と。

それをコピーライティング信者は、
やたらエモーショナルに書きすぎるから、
反応もとれないし、起業家として成り立たないんだ、
と。

例えば、先ほどの例で言えば、

商品を売るのではなく「仕組み」を売る

という戦略を武器のひとつとして持っていれば、
「価格破壊」という打ち手ができる。

「価格破壊」とは原価より安くすること。

1円でも原価より高いのは
低価格であり「価格破壊」とはよばない

と、はっきり定義しているので、
パーツであるコピーライティングも無駄を削ぎ落とし、
最適化する(つまり全体をみてコピーを書くということ)。

仕組みで売っているのだから、
「全体最適」になるように設定するのだ。

この視点、発想や考え方は
コピーライターやセールスライターを名乗るひとは
ほとんど持っていない。

全体を設計するプランナーやディレクションに携わる
プロモーター、プロデューサーのスキルだろう。

コピーライターやセールスライターで起業する
というのも良いと思うが、全体最適という視点を取り入れて、
プランナーやプロモーター、プロデューサーにキャリアアップしないと
これからの時代は苦しくなることは確かだ。

短期的なプランを実現させるタスクをこなしつつ、
1年後を見据えた種まき、今やるべきことに取り組もう。

もちろん僕は短期プランも長期プランもつくって
自己管理している。

あなたはどう?

島田晋輔

PS)

では、今日は話題にだしたマイルスデイビスの1991年のライブでお別れ。

また明日!



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コメント

    • Takamasa Ono
    • 2015年 1月 20日

    島田さん、こんにちは。

    たまたまジェフ・ウォーカーが「自分の商品を持った方がいい」と話しているのを見かけ、その理由を一言でまとめると「自分の人生を自分でコントロールするため」、とのこと。

    すると「実業と虚業」「経済的自由」と島田さんがブログで書かれていたので、ピンときてコメント残します。

    ひとりごとですが、

    「セールスレター1本いくらですか?」とお客さんから質問されることに戸惑いを感じている自分がいます。

    たぶん、

    セールスレター一本でお客さんが望む価値を提供できるって相当にレアなんじゃないかな、と考えているからなんですよね。

    全体最適化で仕組みという価値を提供する。あ、コレだな、と。

    それでは、また!

    • 小野さん、こんにちは!

      コメントありがとうございますー。

      「自分の人生を自分でコントロールする」

      って大切なことですよね。

      僕のなかの自由、、、

      「自分の人生を自分でコントロールする」

      ためには、

      「責任をもつこと」

      としています。

      これはビジネスに限らず、プライベートや
      親子関係、家族関係、友人関係、
      ショッピング、健康、、、
      すべてにおいての根本にある考えです。

      で、

      「この責任を持つこと」

      という意味合いでビジネスのことを
      考えれば、

      ジェフウォーカーがどういう文脈で言っているのかは
      詳しくはわかりませんが、
      「自分の商品を持つ」というのは、
      僕にとっては責任をもつというのに
      近いように感じます。
      (自分の商品でなかったら責任がないというわけではありませんよ 苦笑)

      このへんは抽象度が高くて深い話ですので、
      また今度ゆっくり話しましょう!

    • >「セールスレター1本いくらですか?」とお客さんから質問されることに>戸惑いを感じている自分がいます。

      わかりますー。

      昔ですが、僕もレターの執筆代行で一本30万円払いきりで
      受けたこともありますが、
      これは1パーツに過ぎないので、
      本当に価値が提供できているか疑問ですよね。

      まあ、でもそういう仕事がダメなわけではなくて、
      こういった仕事を実際に行ってくなかで、
      見えてくること、自分なりに考えてくることなので、
      そういう意味では大切な仕事でもあるかな、と思います。

      いきなりプロモーターになるのは
      ハードルが高い気もしますし。

      >セールスレター一本でお客さんが望む価値を提供できるって
      >相当にレアなんじゃないかな、と考えているからなんですよね。

      そうですよね。

      プロジェクトで求められている「部分」にはなれるのですけど、
      価値を届けるお客さんのためになっているかというと
      疑問ですよね。

      まあ、プロジェクトの質によりますが、
      手足としての役割なので、
      「お客さんが望む価値」と考えると、
      もっと深くプロジェクトに関わったほうが
      いいようにも僕は感じます。

      >全体最適化で仕組みという価値を提供する。あ、コレだな、と。

      そうですね。

      プロジェクト全体に関わるということが大切なように感じます。

      もちろんそうなると、求められる知識やスキルも幅広くなってきますし、
      チームで行うので、コミュニケーションをとったり、
      ときには意見がぶつかって方向転換をしたり、
      と、労力も増えてくるのですが、やりがいも増えます。

      一部分として働くのが悪いというわけではありませんが、
      やっぱり本当に提供できる価値、
      自分のパフォーマンスが十分に発揮できているのか、
      100%貢献できているのか、
      ということを考えると、
      僕はもっと全体に関わったほうが良いと思うし、
      時代に求められているものを考えても
      あっているように思います。

      まあ、どうありたいか、ですよね。

      在り方というか生き方の話になってくるのだと思います。

      ただ、楠瀬さんやワイズマン、
      もっと言えば寺本さんなんかも言うように、
      「コピーライティング」だけを身につけた
      セールスライターって商品として
      売れにくいと思うんですよね。

      プロジェクトに貢献できる、
      お客さんに価値を届けられるひと
      ってなると、さらに一段たかいステージに進む必要があると
      僕は思っています。

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