From:秋山大介
10分間のボール回し。。。
昨年、私の中では色々あっただけに、
特に、その頃に色々あっただけに、
ずいぶん前のことのように感じます。
あのときは賛否両論ありましたよね。
それこそ、試合会場ではブーイングの嵐、、、
選手たちはこれで良いのかと戸惑う、、、
試合が終われば様々な人が非難、、、
そのあと、様々なメディアで色々なコメントが出ていました。
そう、その出来事とはこれです。
↓
岡ちゃん 代表の10分間ボール回しに持論「負けた人に限って正しいのは…とかって言う」(スポニチアネックス)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190102-00000105-spnannex-socc
先日の木村拓哉さんの記事に続いて
再び記事に関することですが・・・
私は、鍛錬の場として、
こういった記事を活用しています。
何が鍛錬の場かというと、
「その出来事に対して、私はどのような意見を持っているか?」
と、自分への問いかけをする場です。
この問いかけは、確か25歳か26歳のときに、
こんな話を聞いたことがきっかけでした。
それは、グローバル人材の育成プログラムの
デモセッションだったのですが、講師がこのようなことを言っていました。
「海外では、歴史…特に第二次世界大戦について、良いか悪いかではなく、
その出来事に対して、『あなた』がどのような意見を持っているかが必要とされる」
と。
この言葉は、私にとって衝撃的でした。
私の祖父母は戦争体験者の世代ですので、
小さなころ、祖父から出兵したときの話を聞く機会がたくさんありました。
おそらく、私の親の世代では普通と聞きますが、
私の世代では珍しく・・・
私が愛用していた双眼鏡は、
祖父が戦地で使っていたものでした。
今のように何でも軽量化できる時代ではないので、
非常に重たく、鉄臭い双眼鏡だったことを覚えています。
他にも、バナナを持って返ってきた話や
象牙を持って返ってきた話を聞きました。
これだけを話すとそれほど重々しい話には聞こえないかもしれませんが、
やはり、あの双眼鏡を触れて、愛用していた私としては、
小さいながらも戦争というものを何か感じ取っていました。
だからこそ、、、
私は、戦争の話が辛くて、できれば社会科の授業で
そこを飛ばして欲しいと思っていたくらいです。
と、、、そんな子ども時代を送っていたので、
私は、その講師から、そんな言葉を言われたとき衝撃を受けたのです。
「そんな世界があるのか!」と・・・
それこそ、私は小学生のとき剣道をやっていましたが、
道場の館長と祖父は友人であり、戦友でしたので、
こんな話をしたときがありました。
「今、外国人の彼女(留学生)がいるので、
あまりこのような話をしてはいけないが…秋山のおじいさんと私が戦争に行っていたときは、
自国で戦うのではなく、常に相手国に攻め入っていた。でも、最後は。。。
だから、剣道でも同じ。
自分の陣地ではなく、相手陣地に行って戦いなさい。」
それは、アメリカ人が剣道を習いたいと、
留学中に道場に通っていたときのことでした。
記憶は曖昧ですが、でも日系アメリカ人だったのですかね。
日本人に近い女性でした。
でも、それは別として、私の中では、
館長がアメリカ人の人を前にそのことを話したのは衝撃的でした。
今の時代では、
こんなこと言ったら危険な発言かもしれないですし。
この館長の言葉は。
だから、余計に私は戦争というものに
フタをしてしまっていたのかもしれません。
そして、そのフタをしたまま大人になり、
25歳か26歳に、あの言葉を聞きました。
だから、そこにさらに衝撃を受けたのです。
「そうか、歴史に対して、自分がどう考えるかが重要なのだと」
もちろん、国としての意見などはあるかもしれません。
ただ、話を聞く限り、やはり外国では「個」が優先されるので、
「国としてどうという話を聞いているのではない。
あなたが、どのような考えをしているのか?
そして、あなたがどういう人か知りたい」
ということのようでした。
ちなみに、私はあまり欧米人と付き合いがないので、
この辺りの肌感覚はないのですが、
とはいえ、アジア人でも、ここは求められるような気がします。
私はどちらかというとアジア人の友人が多いので、
彼らからも、「個」として「あなたがどう考えるか」を求められる感覚があります。
ということで、、、
それ以来、
「歴史や出来事に対して、自分はどう考えるか?」
を鍛錬するために、こういった広く議論されるものに対して
自分の意見を考えるようになりました。
そして、同時に自分以外の人は、
どのような考えを持っているのかを聞いたり読み取ったりするようになりました。
特に、世の中なのか…
インターネット上だけなのか…
分かりませんが、インターネットを含めたメディアが
どちらかに偏ったものは、興味深いですよね。
自分自身が、いったいそれに対して何を考えるか?と。
ちなみに、、、
このワールドカップで起きた「10分間のボール回し」について、
私は、大賛成でした。
ちなみに、一緒にテレビで観戦していた妻は
「えっ、これありなの?」と言っていました。
ただ、それに対して批判していたのではなく「ルール的に」ということです。
では、なぜ私は賛成かというと、、、
理由は2つあります。
○1つ目の理由は「ルール上OK」だから。
○2つ目の理由は「目標達成の通過点としての過程」だったからです。
1つ目は、そのままです。
ちなみに、これですが、、、サッカーではあまり起きませんが、
バスケの世界ではよくある話です。
しっかりと、そういった戦術があるくらいです。
だから、私はバスケをやっていたせいか、
本当に「何が悪いの?」という感じでした。
ただ、サッカー会では、あまり見られる機会がない…
いや、Jリーグなどでもありますが、あまり話題にならないから…
なのか世の中的には、賛否両論が起きてしまったのでしょう。
とはいえ、一つだけ注文をつけるなら、
バスケは「24秒ルール」がありますが、サッカーにはそれがないので、
そういったものを作ればよいのではないかな~とは思います。
でも、それはまた別の話ですので、
とにかくルールでOKなのですから良いのではないかと思います。
そして、2つ目ですが、これは「何を目標にしているか?」の違いです。
おそらく、サッカー日本代表は、リーグ戦突破が目標だったと思います。
ということは、突破するための過程なのですから、あれはOKだと考えます。
そんなことを言うと、
「卑怯なやり方ではないか?」
「勝てば官軍なのか?」
という意見もあるでしょう。
でも、ルール上OKなのです。
ということは、反論しようがないのですよね。
もちろん、ビジネスでも同じです。
法律というものを守らなければなりません。
ですが、その半面、法律に触れなければ何でもできます。
感情的に良いか、悪いかは別として。
ただ、ビジネスの場合、
勝てば官軍のように見えても、それが感情的に悪いものであれば、
自然淘汰されるでしょう。
だから、「節度ある」という言葉がつくのかもしれません。
もしくは、それこそが「暗黙のルール」として機能しているのかもしれません。
またここで、極論的な話を出しますが、
数ヶ月前に、私は特攻隊の話が書かれた本を読みました。
すると、そこには信じられない事実がたくさんありました。
もし、そこに書かれたことが本当であれば、
私は「なぜ、そんなことをしたんだ?」と疑問しかありませんでした。
もしかすると、一矢報いるためだったのかもしれません。
でも・・・
どう考えてもおかしいことが、
そこで起きていたようです。
その結果、あなたも知る悲劇がたくさん起きたと考えられます。
もちろん、その本に書かれていたことが事実であればですが。
もし、このとき合理的な意思決定ができれば、
私はあの選択はなかったのではないかと考えます。
というより、その場で合理的な考えをもった人は、
とにかく抵抗したとも書かれていました。
だって、合理的に見れば、
それをすることによって惨敗するのは見えているのですから。
しかし、、、
合理的な判断ではなく「結果よりも過程」を重視したことで、
本来「達成すべき目標を見失い」あのような出来事が起きてしまったのだと思われます。
まさに、それです。
あの10分間は、合理的に考えれば、
あれが勝利に対して一番良い判断だと監督は判断したのでしょう。
一方、あれをネガティブに捉えてしまうと、
それは
「勝利への合理的な選択をやめる選択」
をしたことになるのでしょう。
まさに二者択一・・・
「合理的な判断をして勝利(リーグ戦突破)を勝ち取るか」
「合理的な選択ををやめる選択をし、もっとギャンブルをして(リーグ戦突破)を勝ち取るか」
あなたが、もし西野監督の立場であれば、
そちらの選択を、あの場でしたでしょうか?
ただ、こうやって考えて見ると、
実は、後者のほうがギャンブルなのですよね。
私はギャンブルをして精神的快楽を得るより、
ギャンブルをせず、良い結果を得たいと思います。
だから、私はあの10分間はアリという選択なのですよね。
ま~、もちろん普通の試合をして
やりきってほしかったという気持ちはあります。
でも、いわゆる玉砕は、精神的快楽を得るだけなので、
それよりは、あの10分間のほうが、得たい結果を得るために
合理的にということです。
ただ、サッカーというよりスポーツはそれだけでは片付けられない…
というのも十分に理解できます。
今はだいぶおさまりましたが、
小学生から大学生までは、実は私…熱狂的サッカーファンでしたから(笑)
だから、あの出来事にネガティブな意見を持つ人の気持もよくわかります(笑)
でも、そのときからバスケの戦術で
顧問の先生から教えこまれていたので、ネガティブな意見は言わなかったでしょう。
この10分間の出来事に対して、
私が思うところは、こんなところです。
そうそう、一つ言い忘れました。。。
私のプロフィールにも登場する小池和男先生は、
70歳を過ぎたときでもサッカーは必ず立って応援するという
熱狂的を超えた熱狂的サッカーファンでした。
研究室には、経済学の本が沢山あるのに、
ある一角だけ…「バルサ」「レアル」などの言葉があふれていましたから。
しかも、「秋山さん、明日はジェフ千葉の試合があるので休講です」というくらいでしたから。
で、、、
その小池先生が言っていました。
「秋山さん、なぜワールドカップは
リーグ戦とトーナメント戦の両方をやるかわかりますか?」
「えっ、分かりません。でも、もしかすると、
一発勝負だけだと運で優勝してしまうからでしょうか。。。」
「近いですね!
経済学的視点で見ると、リーグ戦は総当たりなので運だけでは勝てません。
しかし、トーナメント戦は運で勝ててしまう部分があります。
だから、本当に強いチームを見つけるには、
あの2つを組み合わせるのが合理的な考え方なのですよ。」
と。
へ~、という感じですよね。
確かに、、、私もバスケでリーグ戦を経験しましたが、
「なるほど!」と納得しました(笑)
ー秋山大介
PS)
今日の一冊はこちら、、、
これが私が読んだ特攻隊の本です。
もし、これが本当なら「意思決定とは何か?」を
改めて考えさせられる一冊です。
PPS)
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経営管理修士(MBA)を取得しておきながら「倒産寸前からV字回復を経験」した経営コンサルタント。倒産させたら「経営管理修士(MBA)はしょせん実践では使えない…」と言われてしまうと思い、その知識を使いつつ地べたを這いつくばる戦略でV字回復させる。得意分野は「人材育成」「マーケティング」。 現在は、これまでの経験を活かし、家業の会社を経営しながら、コンサルタントとして活動中。顧問先からは、経営者の視点での人材育成やマーケティングのコンサルティング手法に定評がある。
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